学校教育の異常な貧困!
四人に一人は非常勤の臨採先生
山口県内の小学・中学・高校の先生のうち四人に一人が「臨時的任用」であることが、18日開催の「学校教育の貧困と非正規教員問題シンポジウム」で明らかになり、ゆきとどいた教育を保障する上でも抜本対策が強く求められています。
臨採(臨時的任用教職員)は、
①時間単位で雇われる非常勤講師(小学校の補助教員や中学・高校の教科授業のみを行う先生)
②本来は代替教員のはずが、欠員補充で雇用(本採用すべきところを臨採で切りぬける)
の二種類です。待遇は劣悪で非常勤講師は時給2610円、市町雇用の支援員は800円程度にすぎません。
将来に夢が持てない先生
先生不足で授業に「穴」も
全国で最低の採用試験年齢制限があるため、35歳を超えた臨採が次々に他県に流出している実態も報告されました。
また、自身は本採用の夢がないのに、生徒には正規雇用されるよう指導している矛盾に落ち込む先生も少なくないとのことです。
教員不足で授業に『穴』があく事態も発生。「授業ができない」「二クラス合同で授業した」「定期試験ができなかった」というケースも報告されました。
教育に「臨時」はない
「夢と知恵を育む教育の推進」(山口県)、「生命きらめき未来を拓く 下関の教育」(下関市)というスローガンを掲げるのなら、正規採用教員を増やしてゆきとどいた教育をめざすべきなのに、臨採でその場しのぎの対応で乗り切ろうとする山口県。教育に「臨時」はありません。子どもも教員も大切にされる学校をつくるために、「臨採の待遇改善、正規職員の増員」は急務の課題です。
山口県における教員の「臨採」状況 | |||
常勤 (うち欠員補充) |
小中学校 | 県立学校 | 計 |
594 | 443 | 1,037 | |
(443) | (326) | (769) | |
非常勤 | 394 | 483 | 877 |
市町雇用 | 546 | - | 546 |
計 | 1,534 | 926 | 2,460 |
少人数学級の実現と教員の増員
地方政治でも国政でも共産党は実現のため奮闘しています
日本共産党の国会議員団や県・市議団は、教育の充実のためには、少人数学級の実現は欠かせない課題として議会で論戦するとともに、予算要望などをおこなっています。昨年も共産党市議団は下関市への予算要望で「市立小・中学校の学級編成は30人以下を基準とし、必要な教職員を市単独でも増員すること。」を求めました。
教育委員会の回答は次の通りです。
「現在、小学校1・2年生と中学校全学年を35人学級にしており、小学校3〜6年生は国基準の40人学級にしています(学校長の判断で35人学級も可)。義務教育課程を完全に1学級35人以下にできるよう、県でも鋭意努力されているところですが、既に必要な教員が不足しており、県と下関市が費用を負担し合い、不足した人数の教員配置に努めています。30人学級化よりも小学校3〜6年生の完全35人学級化が先決と考えます。」
党市議団は、一日も早く少人数学級が実現するとともに、採用された先生の待遇改善にも尽力したいと思います。
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