下関北九州道路(第二関門橋)は
「最重要国家プロジェクト」か!?
下関市の国や県への予算要望書には、下関北九州道路計画を「最重要国家プロジェクト」に位置づけるよう書かれています。
「最重要国家プロジェクト」とは、その計画の成否が国家の根幹を揺るがしかねないものです。
果して、国家の存亡に関わりを持つほどの道路計画でしょうか。
下関北九州道路は、 国土形成計画の一環で海峡横断プロジェクトと呼ばれ、関門海峡や伊勢湾、豊予海峡など全国六つの国内の大型海峡や湾口を橋かトンネルで結ぶ国の構想でしたが、無駄な公共事業と批判を浴び、2008年(平成20年)、当時の自民党政権によって事実上凍結されました。
即ち、国土交通省は、「海峡横断プロジェクトの調査については、個別のプロジェクトに関する調査は、今後行わない」と発表しました。
国交省などの道路計画よりも重い意義を持つ道路計画とはなんでしょうか。
理由は一切述べていません。無責任な国への要望と言わなければなりません。
大幅な人口減少も加味しない道路計画
下関市と北九州市の将来人口予想 人口問題研究所データより
2015年 | 2035年 | 増 減 | |
下関市 | 265,080人 | 201,517人 | ▽24% |
北九州市 | 937,419人 | 765,262人 | ▽18% |
(合 計) | 1,202千人 | 966千人 | ▽20% |
第二関門橋は、橋だけで2千億円とも言われています。
また、高速の中国道を結ぶ下関西道路を含めれば永い年月を要する巨大な工事です。
渋滞解消が市民の大きな声だった「北バイパス」は、バイパス建設が世論となって30年の年月を要し来年、全面開通の運びとなりました。
下関西道路を含めれば30年間を見通した道路計画になるはずです。
人口問題研究所などの推計では関門地域は30年後には今より3割も人口減少です。(上表)
ところが、建設促進の協議会は人口減少問題にまったくふれていません。
将来の関門地域の人口減少を加味せず建設を推進することはゼネコン政治そのものです。推進する財界の姿勢は大きな問題です。
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