本当に大丈夫なの岬之町の新消防庁舎
岬之町に建設される新消防庁舎(イメージ図)の契約議案が6月市議会に出されています。
建設主体工事の10億8千万円(落札=友田組・福永建設・永山建設共同企業体)など総計23億8千万の工事です。
防災の拠点である消防庁舎の建て替えは耐震性から言っても喫緊の課題です。
共産党市議団は、阪神淡路大震災の時から消防庁舎の建て替えを主張してきました。
だからこの建設議案は大いに賛成したいところですが、現状では容認できません。
問題はその建設場所。東北の大津波災害以降、「岬之町で本当に大丈夫か?」と不安の声が出ています。
市当局は、「1階フロアは地盤を嵩上げしたので海面から3・2㍍。1階が浸水しても重要機器のある2階フロアは9㍍あり、6㍍級の津波が来ても大丈夫」と説明していますが。
大津波が来たら
5月11日の第1回山口県地震津波災害対策検討委員会の資料では、南海トラフの巨大地震による下関の津波の高さは最大3・7㍍(到達時刻93分後)を推定。
たしかに9㍍あれば大丈夫のように思えます。
しかし、東北地方を襲った大津波は10㍍の防潮堤を超え、38㍍の高さまで到達。
そのときの写真です。
まさか下関にこんな大津波は来るはずはない?
岩手県宮古市を襲った大津波=宮古市市報より
大津波は潮位が上がるだけでなく、その圧力は想像を絶する強さ。たとえ3・7㍍級の津波でも新消防庁舎の被害は免れません。押し流されてきた船などが衝突し、建物が倒壊する恐れもあります。
そしてなによりも非常招集される消防職員は、津波に向かって消防庁舎をめざすことになり大きな事故に遭遇することが推定できます。
建設場所の再検討を
無謀な海べり建設を中止し、建設場所を再検討すべきです。また今国会で合併特例債の発行期限が5年間延長される可能性があるだけに、少なくとも建設工事は一旦凍結すべきです。
6月市議会の主な議案
〇下関市事務分掌条例の一部を改正する条例
・国の制度が外国人登録制度から「在留カード」に変更になるため。
〇下関市火災予防条例の一部を改正する条例
・電気自動車の急速充電設備の位置、構造及び管理の基準を定めるため。
〇下関市印鑑の登録及び証明に関する条例の一部を改正する条例
・外国人住民が住民基本台帳法の適用対象に加わることによる条文整備
〇下関市住民基本台帳カードの利用に関する条例の一部を改正する条例
・7月からの新規作成カードは次のサービスを行わない。
①公共施設の利用及び予約等②下関市立図書館の利用③健康診査の結果
※現行のカードはサービスあり。但しコンビニでの使用は不可。図書館などは別カードが必要
〇財産の取得について
・豊浦地区幼保一体化施設用地
5,821.03㎡ 354,931,200円
〇工事請負契約締結について
・消防庁舎建設建築主体工事 1,085,175,000円
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