市民に寄り添わない冷たい下関市新年度予算
下関市議会が26日に終わりました。
日本共産党市議団は、新年度予算案21件中、骨格をなす「一般会計」「港湾特会」や「国保特会」など9議案に反対し私が議員団を代表し討論を行いました。
他の会派の多くは予算案のほとんどに賛成しました。
反対討論の要旨を紹介します。
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市民生活直撃
反対の理由の第1は、市民を苦しめる予算案になっていることです。
◎国民健康保険料の引き上げ…低所得者ほど値上げ幅が大きい
◎介護保険料の引き上げ…基準額4200円が5300円。12年前と比べて66%の引き上げ
◎後期高齢者医療保険料や小中学校給食費の値上げ 歳出面では、福祉や教育制度の大幅後退。
◎子どものための手当の大幅減額 結果は差引増税
◎就学援助制度の改悪…対象者が影響を受ける金額3200万円
◎敬老祝い金を前年と比べて半額
◎福祉タクシー…予算前年比1700万円削減
◎子供会などの廃品回収奨励金…1キロ6円を5円に
◎緊急雇用対策費 前年比48%減の4億円に
◎すべての図書館に指定管理者導入の検討など
これらは、不況で苦しむ市民を救済するどころか、市民の暮らしを更に悪化させる内容となっています。住宅用太陽光発電設置補助など市民要求が実現しているとしても、不況や失業で苦しむ市民に寄り添ってない予算、施策であると断じざるを得ません。
民間委託(指定管理者)が検討されている地域図書館 写真は彦島図書館 |
ムダな大型公共事業のツケを市民に
反対理由の第2は、下関市の財政は、中長期にわたって財政危機が続くとなっています。
この財政危機を乗り切るため増税や滞納の厳しいとりたて、施設使用料等の値上げなどが検討されていますが いずれも市民生活に大きな打撃となるものです。
極めて深刻な財政危機のおおもとは不要な大型工事です。
市がまとめた「わかりやすい下関市の決算書」(下図)でも明らかなように市民一人あたり市債現在高における下関市と同規模団体との比較によれば、下関市は他市と比べて33%も多く市債残、即ち借金残を抱えています。
他市と比べて40億円前後も毎年、多く借金を返さざるを得なくなっているのです。この公債費は建設投資です。 財政危機克服のためには、第1に、市庁舎総額約200億円の計画を全面的に見直すことです。
昭和38年建設の長府公民館、昭和40年建設の安岡公民館、昭和45年の王司公民館などを耐震補強でまかなっても大丈夫だと市は言いながら、昭和45年建設の議会棟や昭和48年建設の保健所棟を解体する理由はどこもありません。
市民の声を聞かない市政
芝生公園はどこに?あるかぽーと遊園地のイメージ図 |
反対理由の第3は、「市民起点」と言いながら、市庁舎や「あるかぽーと」でもまったく市民の声を集約する姿勢がありません。
市民協働参画条例は市長に対して
(1) 効果が期待できる手法を講じること
(2)市民等が幅広く参加できる手法を講じること
と規定しています。
しかし、住民投票、アンケートなど幅広く市民が参加できることは何もしていません。
ここにも中尾市長の重大な公約違反の実態があります。
ユーチュウブによる議会での反対討論←ここをクリック
コメント
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