1008号（2011年5月1日）

高齢化が進む地方都市
若者に「働く場」確保を

 　65歳以上の高齢者が住民の半数以上を占め、共同体機能が低下している「限界集落」の数は昨年４月時点で全国総計１万以上に上ることが総務省の過疎地に関する調査で分かりました。
この数は、山間部や離島を対象とした数値であり、「街」は含まれていません。
だが、街中も確実に高齢者が占める割合が増え「限界集落」に近づこうとしています。
表は下関市の本庁と彦島管内で高齢化率が40％を越えた町ですが、すでに４の町が50％を越えています。
地方で高齢化が進んでいる原因の第一は「働く場」がないからです。
東日本大震災を受けて大企業は、さらに工場の海外移転を促進する動きがありますが、それは日本中に「限界集落」をつくることにつながります。
近年、農産物などの「地産地消」が叫ばれていますが、製造業も「地産地消」を原則とするならば世界第２の経済大国で若者の働く場がないなどはありえません。

 

本庁・彦島管内で高齢化の高い町
全市平均高齢化率28％　2011年3月現在
管内 町　名 総数 65歳以上 高齢化率（％） 本庁 本町一丁目 355 142 40 本庁 本町三丁目 282 119 42 本庁 中之町 479 215 44 本庁 幸町 732 312 42 本庁 貴船町二丁目 512 229 44 本庁 上田中町五丁目 404 171 42 本庁 田中町 472 193 40 本庁 西入江町 81 34 41 本庁 豊前田町二丁目 135 60 44 本庁 丸山町二丁目 309 153 49 本庁 丸山町四丁目 663 266 40 本庁 丸山町五丁目 310 133 42 本庁 関西本町 160 77 48 本庁 長崎本町 159 65 40 本庁 長崎新町 568 259 45 本庁 長崎中央町 145 73 50 本庁 笹山町 220 93 42 本庁 上条町 201 85 42 本庁 長崎町一丁目 568 245 43 本庁 桜山町 186 75 40 本庁 山手町 500 207 41 本庁 石神町 465 204 43	管内 町　名 総数 65歳以上 高齢化率（％） 本庁 大学町二丁目 222 111 50 本庁 大学町三丁目 325 163 50 本庁 武久町二丁目 1634 723 44 本庁 汐入町 982 400 40 本庁 南大坪町 484 201 41 本庁 上新地町二丁目 359 156 43 本庁 上新地町四丁目 309 142 45 本庁 伊崎町一丁目 279 123 44 本庁 伊崎町二丁目 404 173 42 本庁 長門町 636 258 40 本庁 竹崎町一丁目 521 237 45 本庁 竹崎町二丁目 560 225 40 本庁 竹崎町三丁目 369 186 50 彦島 彦島老町一丁目 265 107 40 彦島 彦島老町二丁目 478 206 43 彦島 彦島本村町三丁目 239 102 42 彦島 彦島迫町一丁目 236 95 40 彦島 彦島迫町二丁目 341 168 49 彦島 彦島江の浦町四丁目 383 177 46 彦島 彦島江の浦町七丁目 158 70 44 彦島 彦島弟子待町一丁目 188 82 43 彦島 彦島山中町二丁目 598 258 43

 

震災・原発事故の影響　下関でも

下関市でも新規留学生が日本の原発事故で留学を見合わす動きが報告されています。
先日、市議会建設委員会が開催され火の山の「トルコチューリップ園」や国際ターミナルを視察しましたが、釜山や青島との間に就航しているフェリーでは出国者が大幅に増加していました。　これは主には東日本震災で職を失った中国人などではないかと言うことです。　船は飛行機に比べ荷物をたくさん持って乗ることができます。大きなリュックを背負った出国者が出国ターミナルへ急いでいました。
また、先日、例年来関している米国ビッツバーク市から訪問見合わせの連絡があったとの連絡が各議員にありました。
これは原発事故に起因しているとしか思えません。

 
火の山チューリップ園