将来は年間86億円 財源不足
新庁舎建設などムダな大型工事をやめよ!
下関市の財源不足は深刻で平成32年度には年間86億円もの財源が不足します。この深刻な財源不足を受益者負担の見直し(公共料金引上げ)などで打開するという市の方針です。
一方で財源不足の大きな要因であるゼネコン政治を温存し、9月議会では54億円の新庁舎(市民サービス棟)契約が可決されました。同契約議案に対する共産党市議団の反対理由を紹介します。
左奥が新築の市民サービス棟 右奥が立体駐車場(未契約)
新庁舎建設契約は、建築主体工事34億8285万円、電気設備工事8億3895万円、機械設備工事10億6317万円の総額で53億8497万円の三つの工事請負契約となっています。
全体計画は200億円
合併特例債を使った今後の庁舎等に関する施設整備を含めれば、総額で200億円に近い巨大事業です。
共産党市議団は、「市庁舎は耐震改修で十分」「市長は公約を守るべき」、市民の暮らしや福祉、教育の向上のためにお金を使うべきと一貫して論戦してきました。
全体計画の中には消防庁舎や旧4町の総合支所の整備も入っており、一部を除いて必要な面はありますが、耐震補強・改修でまだ使える本庁舎の整備を先送りにして、巨額の費用を投じて、新たに新庁舎を建設することには賛成できません。
市民の意見を聞かない市
第1に、このたびの市民サービスセンター建設にあたっても、市民の意見を確認していない。市民参加が不十分です。
パブリックコメントやタウンミーティングを行い、パンフレットを全世帯に配布していますが、巨額の費用を投入する今回のような重要事項は、住民投票など多くの市民が参画できる手法などが条例で定められていますが実施されていません。
鳥取県鳥取市庁舎建設では、住民投票が行われ、現庁舎の耐震補強・改修を求める市民が過半数を占めたため、新庁舎建設計画が断念されました。
前回の市長選の最大の争点は市役所建て替え問題。「建て替えない」という市長が当選しました。20億円の耐震改修工事を行なえば最低でも50年は使用できる本庁舎を有効活用していくべきです。
第2に、財政の問題です。
市は、今年2月に「市財政健全化推進本部」を立ち上げ、今議会に「下関市財政健全化プロジェクト(1期計画)」を示しました。
これは、合併算定替えによる特例措置が終了し、平成27年度以降5年間で地方交付税が縮小・廃止されることによる深刻な財政不足(平成32年度で86億円)を回避するためです。
また、合併特例債を活用しての庁舎を含めた施設整備とはいえ、3割の起債償還(地元負担)があります。
ムダな大型公共事業が国や地方の借金を膨らまし財政危機を招くとともに国民・市民の暮らしを圧迫していることは明らかです。
市民犠牲の財源対策は許されない
財政健全化プロジェクトでは、財源確保のために、「税率の見直し」や「受益者負担の見直し」ようするに市民の負担増、給与水準の抑制など「人件費の抑制」の方向を示しています。
これでは、市民と職員の暮らしに大きな影響を及ぼします。
財政健全化推進本部を立ち上げなければならないような、厳しい財政状況が見えるもとで、今回の市民サービスセンター建設によって、市民生活に必要な起債事業に影響を与え、先延ばしになることが想定されます。
新博物館建設や豊浦病院の建替えなど市民が求めている事業が後回しになることも予測できます。
このように、市民生活に係わる財政面でも大きな問題が生じるのが新庁舎建設計画です。財源対策で必要なことはムダな大型工事の一掃です。
以上の立場から今回の新庁舎契約議案に共産党議員団は断固反対しました。
今年も1万人参加で海響マラソン(4日)
行きの20キロ、帰りの35キロが交差する彦島有料道路
すでにトップ集団は35キロに到達しています。
地元自治会などボランティアも大忙しです。
20キロの関門3時間まであとわずか。収容されても笑顔。それが市民マラソン。
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