〝買い物難民〟市内中心部や彦島でも
急がれる高齢化社会対応の街づくり
「近くに店がなく、年寄りは買い物に困っている。何とかしてほしい」。日本共産党議員団が開いた「市政・県政報告会」で出された市民の声です。
それも比較的、商店があると思われる市内中心部の西部公民館で。 旧・郡部や彦島地域など中心部から離れた所では〝買い物難民〟問題は以前から言われていますが、いまや市内中心部でも高齢者の切実な悩みとなっています。
〝買い物難民〟とは、徒歩圏内にお店がない地域に居住し、かつマイカーやバスなどの移動手段を持たないために、買い物に際して精神的・肉体的・経済的苦痛を伴う高齢者のこと。全国に600万人とも言われています。
こうした事態に対して政府は、「歩いていける場所に店や医院がある街づくり」を掲げていますが遅々として進まないどころか、より深刻になろうとしています。
下関市4~5年で高齢化率40%
グラフは下関市の5歳別の人口構成です。現在、高齢化率(65歳以上の占める割合)は28%ですが、後4~5年経てば高齢化率が40%に近づきます。
高齢化社会対応の街づくりは喫緊の課題ですが、下関市にいたっては〝買い物難民〟の実態すら掴んでいません。下関市は実態調査を行い必要な手段を講ずるべきです。
高齢者の中には「運転免許証」を返上したいが、買い物や通院のため手放せないという方もいます。
高すぎる国保料 国保制度の抜本改善を!
下関市の国民健康保険料は県内でも高く所得250万円・4人家族で年約43万円です。
この高すぎる国保料の背景のひとつは、加入世帯の構成です。
グラフは、下関市平成22年の所得種類別国保世帯数の割合(%)です。年金者や所得なし層が6割を超えています。
国や市は「国保は相互扶助」の制度だから加入者同士で支えるのが原則と言っていますが、低所得者ばかりで、無理です。
国民健康保険法の目的は「社会保障及び国民保健の向上に寄与する」(第1条)と定められています。
即ち民間の互助組織とは違い、憲法で定められた社会保障の一翼を担うものです。「払えないような国保料」を定めることは許されません。
国庫負担の増額を
相次ぐ国保料値上げの要因の最大のものは国庫支出金の削減です。1980年度には国保の総収入に占める国庫支出金の割合は約58%でしたが2008年度には約24%に下がっています。
歴代政府の国保政策に対して全国市長会や議長会なども国庫負担を引き上げよと、政府に迫っています。大きな国民世論で国保制度の抜本改善を。
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