近藤栄次郎の下関通信

1028号（2011年9月25日）「あるかぽーと」一部芝生化場当たり的、解雇撤回勝利集会他

あるかぽーと、一部芝生化　場当たり的

約２．５ｈａある「あるかぽーと」開発用地

「あるかぽーと」開発から２３年。

当初の海浜公園が途中で高層ビル中心の開発計画になり市民の大きな反対の声の中で計画がとん挫。いまだに水族館などを除く用地が整備されていません。

「芝生公園」を公約した中尾市政によって、市民の意向にそった計画に戻ると期待が寄せられましたが、提出された整備計画は、開発計画を短期、長期に分けて「まず短期からの計画」として一部を芝生広場にするというものです。

問題なのは用地を３分割し、芝生化以外は「観覧車」なども視野に入れた「遊び空間」などで挫折した前計画と「芝生公園」の折衷案みたいなものです。

しかも今回の提案は、用地を所管する港湾局（市議会建設委員会所管）ではなく、計画を練ったのは総合政策部（市議会総務委員会所管）。予算を計上してきたのは、産業経済部（市議会経済員会）です。これまでは、市議会建設委員会で審議してきましたが、これまでの経緯を無視した提案といえます。

芝生化は当然ですが、基本計画もないままに場当たり的過ぎると、共産党市議団は初日、本会議で厳しく批判しました。

こうしたことから、付託された経済委員会（６日）でも問題となり、結局、芝生広場を「凍結」することで補正予算を可決ました。共産党のいない委員会で予算の一部が凍結となったのは異例のことです。

「芝生公園」は市長の公約であり市民の願いです。一刻も早い整備が待たれます。

 

新消防庁舎　基本設計を提示

岬之町に建設予定の新消防庁舎の基本設計が、７日の議会総務委員会に示されました。　それによると、建物は鉄筋コンクリート造り３階（ 一部４階）建て、延べ５９００㎡。着工予定は来年７月、完成は２０１３年秋を予定。工事費は約２０億円。　津波・高潮対策として海抜２･７㍍の用地を約５０㎝嵩上げ、また液状化防止の改良工事をするとしていますが、問題ありです。

国の津波予想はこれから 過去に高潮被害が出ているにも関わらず唐戸から大和町にかけての「高潮ハザードマップ」は作成されていません。また、国も津波の予想を調査中であり、現状よりも厳しいものになると言われています。このようななかで岬之町の消防庁舎建設を急ぐことは極めて問題です。　防災・救急の拠点として大切な消防庁舎が津波や高潮で機能不全になったのではたまりません。国・県・市の新防災計画を待つべきです。 ←写真は完成予想図

労組をつくりビラを撒いたからの解雇は許されない！

最高裁で確定

かじみつ労組の安立さん勝利集会

16日、安立さんの勝利集会が開かれ県内の「安立裁判」を支援した人が集いました。 敗訴以後、　「かじみつ園」は、安立さんに給料を払っていますが、園に入り働くことを認めていません。 労組を認めない非近代的な体質を経営者は改めるべきです。 これからも安立さんを支援します。

1027号（2011年9月18日）子育て世代直撃！給食費値上げ 年４０００円以上負担増

子育て世代直撃！給食費値上げ　年４０００円以上負担増

下関市は、給食費の値上げ、就学援助制度の見直し、保育園・幼稚園の統廃合について市議会に報告がありました。

現在、給食費は小学校で１食２１８～２５０円、中学校で２６４～２９０円ですが、材料費の値上がりで栄養基準を満たす給食が困難として来年度より、小学校で２５０円、中学校で２９０円に改定するとのことです。

これによって保護者の負担は小学校で年４２００円、中学校で年４３６７円の増となります。

 

就学援助  所得で段階的支給に

  就学援助制度は、経済的理由で就学困難な児童・生徒に学用品や給食費などを支給する制度で、市内の３５％の児童・生徒が認定されています。

下関市では来年度から所得が生活保護基準以下の世帯は１００％、１・１未満は８０％、１・１～１・２倍未満は６５％、１・２～１・３倍未満は５０％支給にすると言っています。

これにより３１００万円の市は歳出削減になるとのことですが、市民のとっては受給者平均年４０００円の負担増です。

 

幼稚園３・保育園３を統廃合

下関市は２０１５年度まで高尾、大坪、千草保育園と生野、向山、第三幼稚園の計６園を統合し幡生操車場跡地に、幼保一体型施設である「ごども園」を建設するとしています。

子どもが減少しているのは事実ですが、このような広域の統廃合を行って保護者や幼児に影響はないのか、住民目線による徹底した検証が必要です。

皆様のご意見をお寄せください。

 

学校耐震化を早く

地域労連や県教組が申し入れ

９月９日に下関地域労連と県教組下関支部が遅れている学校耐震化を急ぐよう、２４６５筆の署名を添えて市長と議長に申し入れました。　申し入れには生健会や民商の代表らも加わり、１１人が参加しました。　市長は「耐震計画見直し案の強化を指示した。県下最大都市の名に恥じないようにしたいし、何よりも安全が優先」と述べ、国の支援が延びた平成２７年度までには完了したい旨の考えを示しました。　議長は、合併特例債を使わないので「２７年度までにできない」と市長の見解に疑問を呈しました。

市長に申し入れる地域労連や県教組のみなさん

 

秋です！敬老会や運動会

１００歳以上　１４８人

↑

彦島中学校の運動会風景です。

秋になれば敬老会や運動会、神社のお祭りなど行事が目白押しです。

１１日（日）は中学校の運動会がありました。少し暑いくらいの日差しでしたが生徒たちは元気いっぱいでした。　唯、生徒が減少しひとつの競技時間が短いこと。十数年前までの運動会とは様変わりです。

この日は、下関市主催の敬老祝賀会も。下関市で８０歳以上の人は２万５千人、うち、１００歳以上の方は１４８人です。　昔に比べてみなさん、大変に若い。

「百歳万歳」というテレビ番組がありますが、申込が多すぎて、なにか目立った特技がないと「元気」だけでは、出演依頼が来ないそうです。

医療、介護保険の改悪など「軽老社会」が続いています。市でも敬老祝い品などが改悪されました。毎日が「敬老社会」であるように頑張ります。

 

原発講演会のご案内←クリック

６時３０分からの講演会は自由に参加できます。

1026号（2011年9月11日）急増 市税滞納者の差押え ４年間で件数３倍増

 

急増　市税滞納者の差押え　４年間で件数３倍増

差押え　執行状況 （下関市の資料より）
	平成18年度	平成19年度	平成20年度	平成21年度	平成22年度
債権	611件	941件	1,303件	1,395件	2,138件
不動産	269件	235件	317件	325件	505件
自動車	2件	5件	9件	15件	4件
動産	2件	10件	5件	7件	8件
合計	884件	1,191件	1,634件	1,742件	2,655件

上の数字は、市税滞納者から下関市が差し押さえた件数の推移です。４年間で３倍増です。　長く続く不況のなかで税金や公共料金の滞納が増加しているのも事実ですが、多くは「払いたくても払えない市民」なのです。

政府の「収納率向上」を受けて他市では寝たきり高齢者に対する紙おむつ支給や入浴・給食サービスを取り上げる事例も生まれています。

「税負担の公平性の保持と税収入の確保」を言うならば、金持ちに軽く、庶民に重い税や公共料金を先に是正すべきです。国保料の表でわかるように収入の１５％が保険料で取られる異常さが税や公共料金の滞納を増やす原因です。

強引な督促や差押えはやめるべきです。　税務署や市の取り立ては「サラ金よりヒドイ！」と批判の声も上がっています。　市民の納税相談にじっくりと耳を傾け弱い市民の立場を理解し無理のない滞納処理を考える市政に転換させることが大切です。

 

写真は、市税滞納で下関市から差し押さえられた軽自動車です。場所は市役所駐車場。「差押え公示書」が取り付けられています。なんだか「見せしめ」と指摘する市民もいます。 　インターネットのオークションでは、差し押さえられた家・土地などが「セリ」にかけられています。

やはり、高い！国民健康保険料

 

	モデルケース１ 給与収入300万円、固定資産税額３万円、 ４人世帯（夫55歳、妻52歳、子ども2人）、 収入は世帯主のみ			モデルケース２ アルバイト収入１８０万円（給与所得１０８円）、 固定資産なし、2人世帯（夫28歳、妻25歳、 収入は世帯主のみ
	市名	保険料（年額）	収入比（％）	市名	保険料（年額）	収入比（％）
1	山陽小野田市	469,910	15.7	山陽小野田市	209,300	11.6
2	下関市	423,160	14.1	長門市	189,780	10.5
3	岩国市	409,680	13.7	岩国市	186,360	10.4
4	宇部市	408,370	13.6	下関市	185,500	10.3
5	長門市	399,450	13.3	宇部市	180,200	10
6	防府市	396,580	13.2	防府市	179,800	10
7	周南市	374,294	12.5	周南市	173,075	9.6
8	下松市	373,560	12.5	萩　市	173,050	9.6
9	山口市	372,300	12.4	下松市	168,750	9.4
10	萩　市	361,640	12.1	山口市	166,850	9.3
11	光　市	350,100	11.7	光　市	157,850	8.8
12	柳井市	343,360	11.4	柳井市	156,750	8.7
13	美祢市	308,080	10.3	美祢市	143,250	8

 

 

 

1025号（2011年9月4日）依然進まない下関市の学校耐震化県下で最低他

依然進まない下関市の学校耐震化　県下で最低

文部科学省が発表した学校の耐震化率は全国平均で８０％、山口県平均は６２％になっています。

 

更に全国の自治体の３割が耐震化工事を終える一方で下関市のように耐震化が遅々として進んでいない市もあります。

下関市は県下の市町の中でも最低の耐震化率です。

子どもの命と安全、地域の防災拠点として学校の耐震化は待ったなしです。９月議会で再度、論戦し一刻も早く耐震化ができるように頑張ります。

市町名	耐震化率
下関市	50
宇部市	60
山口市	77.8
萩市	55.9
防府市	64.6
下松市	71.8
岩国市	54.1
光市	58.8
長門市	55.8
柳井市	81.4
美祢市	75.3
周南市	53
山陽小野田市	67.1
周防大島町	79.1
和木町	57.1
上関町	57.1
田布施町	78.9
平生町	57.1
阿武町	90.9

 

全国平均は　　　　　　８０．３％ 山口県平均は　　　　　６１．７％

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

彦島で防災訓練

震災受け住民多数参加

８月２８日、「彦島地区防災訓練」が行われました。これは阪神大震災以後、毎年行われているもので、今年で１６回目。

３月１１日の東北大震災を受けて、訓練場所の周辺住民を中心に過去最高の６００を越える人が参加。　旧・下関市でこのような防災訓練を行っているのは彦島地区だけだそうです。　訓練の必要性が言われる今、行政と市民の協力がますます必要です。

 

 

足らない！　下関市消防職員

下関市の消防職員は整備指針の５００名に対して現員３２２名。充足率は６４％で圧倒的に足りません。充足率の全国平均は７５％です。

県内では、宇部市６８％、山口市７３％、防府市７９％、岩国地区８０％など、多くの地域で下関市を上回って消防職員が配置されています。

自然災害多発の時代のなかで消防力強化は絶対の課題です。党市議団は、自衛消防団を含め消防力を強化するために頑張ります。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

共産党市議団　議案提案権を活用し議案提出

住宅リフォーム助成制度の創設を求めて次のような議案を提出しました。９月議会で審議されます。

下関市住宅リフォーム助成制度の創設を求める決議（案）…要旨

住宅リフォーム助成制度は、市民が住宅のリフォームを地元の業者で行った場合、その経費の一部を自治体が助成する制度である。　住宅の改善を容易にするとともに、地元中小企業等の仕事興しにつながり、その経済効果は助成額の十数倍にも上がっている。

この制度は全国にひろがり、本年６月３０日現在で、広島県など４県と全国の３８６市町村で実施され、更に広がり続けている。県内でも防府市、萩市、山口市、長門市、下松市、平生町、周防大島町が今年度、実施している。

また、隣接する北九州市議会では、同制度の創設を求める議員提出の決議が６月に採択された。

住宅リフォーム助成制度の実施で、地元中小建設業者等の経営が好転すれば本市の税収増につながることは明らかである。　よって、本市の住宅リフォーム助成制度を速やかに実施することを求める。