岬之町(はなのちょう)で計画中の新消防庁舎は 津波の来ない別の地に
政府も西日本大地震に備え想定を見直し
下関消防庁舎は耐震性が極めて脆弱のため阪神大震災以後、早急な新築が求められていましたが合併以後、市役所の位置をめぐって、建設候補地が二転三転。現在、旧・水上警察署に隣接する岬之町で建設計画が進められています。
この地の問題は台風の高潮や地震による液状化や津波に対応できるかと言うことです。 現在、政府は東日本大震災を受けて南海地震などの想定見直しに入りました。これまでの瀬戸内海沿岸部の津波予想は2~3㍍ですが、この数字が大きく変わると言われています。 消防局は、高潮や津波がきても対応できると言いますが、高潮と津波の決定的違いは「予想」の時間です。高潮は早くから予想できるから配置につくことができます。
しかし津波は事前には予想できません。津波が起きたら海から離れろ!が鉄則ですが、防災・救命の先頭に立つ消防職員は使命を果たすため海のそばにある消防署をめざすことになり災難に会うことが十分に考えらます。そうなれば消防機能の消失になります。建設用地の再検討が絶対に必要です。
原発の安全神話を振りまく教科書が使われたら大変です
反動的な歴史教科書の普及を目指す請願が6月市議会に提出されました。
14年前にも同一の請願人から同一主旨の請願がだされましたが、あまりの反動性故に2年間の審議の末に審議未了で廃案となりました。
今回は自民系や公明党によって即決採択(反対・棄権は共産党など10名)されました。
今年は中学生の教科書を新たに選ぶ年です。戦争や原発を賛美するとんでもない教科書が使われないよう市民の声を教育委員会に伝えましょう。
共産党市議団を代表して行った私の反対討論の大要です。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
教育基本法第16条で教育への政治の不介入は、大原則となっています。 政治即ち議会が教科書採択のあり方に介入できうるのは、教育行政が公正さから逸脱した時だけです。下関市の教育委員会は、著しく公平性を欠いた教科書を採択しているのでしょうか。
その事実がないのに、この請願を認めれば教育に対する政治の不当な介入になります。
更に、この請願人の「新しい歴史教科書をつくる会」は、教科書を作成している団体です。即ち、教科書をつくった団体が、現行の下関市教育委員会の採用の仕方は、誤っているので是正せよというものです。そして「つくる会」の教科書を採択せよと求めているのが請願の真の目的です。これは自己の利益を追求するために出された請願であり議会として絶対に認めてはならないものです。
更に「現行の歴史教科書は、旧敵国のプロパガンダ(注1)をそのまま事実として記述するまでになっています。世界にこのような歴史教育を行っている国はありません。」と、彼ら以外の教科書を攻撃しているのです。 自己宣伝と利益を求めた許されない請願と言わなければなりません。
「つくる会」の教科書の採択が全国各地で、なぜ、低いのか、それは第一に、あまりの特異性です。 例えば、沖縄戦の「集団自決」について「日本軍によって集団自決に追い込まれた」と、多くの教科書が書いている中で、「米軍の猛攻で逃げ場を失い」と、日本軍の責任を認めません。 また、原発問題についても、多くの教科書が曲がりなりにも原発の危険性を具体的に書いていますが、「原子力発電では安全の高い技術を確立し」と安全神話を振りまいているのです。
第二に、学者としての節度すら持っていないということです。今回もかれらの教科書の年表が東京書籍の2002年版教科書とほぼ、一致していたということです。歴史学者として認識が疑われます。 「つくる会」の教科書を全国の多くの教育委員会が採択しないのも当然です。 この請願の採択は下関市議会の歴史に汚点を残すものです。本会議では、絶対に採択されないよう強く望むものです。
※(注1)プロパガンダは「宣伝・吹聴」を言います。「広辞苑」
本会議における私の反対討論と採決結果の動画。
記名投票(自分の名前と賛否)での採決
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。