中央病院独法化で学習会 ー下関市職労ー
7月24日午前、勤労福祉会館で「地域医療を考えよう!」と題した講演会がありました。
市立中央病院の独立行政法人化を考える学習会で下関市職員労働組合の主催。講演会には病院職員だけでなく、病院当局や本庁財政部、議員なども参加しました。
講師の米田幸夫氏(自治労本部医療経営アドバイザー)は、自ら隠岐広域連合立隠岐病院の再建を事務長として手がけた豊富な経験から、病院改革は事業者だけでなく設置者(市)の問題として捉える必要性、合わせて議会の理解が欠かせないと指摘。また独法化による病院職員の非公務員化は「雇用不安を招き、かえって病院経営を悪化させる危険性がある」との見解を示しました。
市立中央病院の独法化は2012年4月を予定しています。
講演する米田幸夫氏
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民主党政権の「地域主権改革」検証を
このままでは地域・自治体が衰退する!
自治体学校に参加して
「守ろう! 憲法にもとづく地方自治、検証しよう! 『地域主権』」をテーマに第52回自治体学校が31日、福井市で3日間の日程であり参加し学んできました。 これには自治体職員、地方議員、研究者ら930人が参加しました。
一日目
開校にあたって自治体学校の永山利和学校長(日本大学教授)は、菅政権が小泉政権以上に「構造改革」路線に走ろうとしているとし「これを許さないためにも真の民主的国づくりを学び合おう」とあいさつしました。
記念講演した専修大学の晴山一穂教授は、民主党が進める統治システムの改変に言及し、憲法が規定している国や自治体の役割抜きに議論が進められているが「時々の政権の都合で統治機構のあり方を変えていけば、憲法に基づく統治という民主主義国家の普遍的原理そのものを否定することになる」と批判。生存権や労働権など現行憲法が幅広い社会権を保障していることをあげ、「国家・行政の公共性の実現こそ憲法に基づいて私たちが目指す基本方向だ」と力説しました。
リレートークでは、派遣村村長を務めた湯浅誠さんなど4人のパネリストが「地域主権」改革のもとで自治体に期待することを発言。立命館大学の平岡和久教授は、「地域主権」改革の目玉と位置づけられる地方補助金の一括交付金化について「経費や人件費を削減する手段だということがだんだん明らかになってきた」と指摘。住民運動や自治体の努力で国のナショナルミニマムを押し上げてきた歴史を紹介し、改めてそうした取り組みが重要になってきていると強調しました。
二日目
社会保障、地域振興など24の分科会に分かれて講座がありましたが、私は「自治体財政分析と地域づくり」に参加しました。講師を務めたのは大阪市立大学名誉教授の遠藤宏一さんです。印象に残ったことは、決算書などを分析する前に、「市史」や「地元紙」、行政の各種調査資料などをしっかり把握すること。そうすれば決算資料から次なる政策課題が見えてくるという発言です。
三日目
帯広市などの「中小企業振興条例」づくりにも関与した京都大学の岡田知弘教授の特別講演がありました。民主党のいう「地域主権改革」が自民党の「構造改革」と同質であり、ますます地方の衰退につながるものであることを解明するとともに、「個性あふれる地域経済」をつくることがグローバル競争に左右されない地方や国をつくると全国各地で萌芽的に生まれている取組がいくつか紹介されました。
記念講演
リレートークの湯浅 誠さん
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