下関市にも地域経済振興条例を
全国各地ですすむ条例づくり
各地で、中小業者、自治体、住民が一体となって地域経済を立て直す取り組みが広がっています。「地域経済振興条例」制定運動はその一つです。
2005年以降、25の自治体で制定されました。最近では大阪府吹田市、岩手県一関市、北海道釧路市などで制定されています。
地域経済の衰退の要因は、下関でも地域経済の主体である地場中小業者の振興を軽視し、ひたすら誘致大企業に依存する経済政策をおこなっていることです。このような政策は、MCS(彦島西山)に見られるように、地域や市民生活を無視して非正規労働者を大量解雇するなど地域経済を衰退させてきました。
今年度の市の方針を見ても「宇宙」関連企業の誘致・育成を語るなど地元の中小業者へ大きな眼は向けられていません。
これに対して、「地元の中小企業こそ地域経済の主役」としたところでは、例えば、吹田市の「条例」は「産業の振興は、市が市民、事業者及び経済団体等との協働の下に産業の振興のための施策を行うことにより推進」することを基本理念に定めています。厳しい経済情勢のなかで精いっぱいの営業努力をしている中小業者を行政が後押しして「協働して」施策を行おうというものです。市が「必要な調査を行い、産業施策を総合的、計画的に推進する」こと、「必要な財政的な措置を講ずる」こと等も記されており、すでにこの条例に基づいて市内業者の実態調査などが行われています。また、大型店が「地域社会における責任を自覚」すること、大企業が「中小企業者との共存共栄を図る」ことを明記した内容ともなっています。
中小業者が、自分の地域(自治体)に住み、営業と生活を続けるためにも「地域経済振興条例」が下関市でも必要です。そして、この条例に基づいて行政と市民との一体となった取り組みが地域経済を真に再生させることつながります。
条例の根拠
中小企業基本法第6条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、中小企業に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた施策を策定し、および実施する責務を有する
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学校の耐震化 1棟1億円
このままだと50年かかる?
表は、下関市の小中学校の耐震化の状況です。まだ202棟が耐震補強工事を行っていません。毎年2棟程度の工事ですから、すべて終わるのは当分先です。進まない理由は耐震補強工事に平均して1棟1億円かかるからです。
しかし、市役所の建て替え200億円を中止して、こちらに回せばいっきに耐震補強工事を行うことができます。
子どもたちの安全と命を守ることこそ優先すべき課題ではないでしょうか。
校数 | 棟数 | 耐震性のある棟数 | 耐震化率 | 耐震性のない棟数 | |
小学校 | 53 | 220 | 81 | 36.80% | 139 |
中学校 | 23 | 121 | 58 | 47.90% | 63 |
計 | 76 | 341 | 139 | 40.80% | 202 |
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