公共工事契約の改善を
発注件数 | 不調 | 1社応札 | 落札率 | 1社応札落札率 | |
H24年 | 281 | 8 | 11 | 88.0 | 96.5 |
H25年 | 413 | 27 | 16 | 89.8 | 93.1 |
H26年 | 385 | 38 | 19 | 92.2 | 94.8 |
H27年 | 313 | 40 | 26 | 92.6 | 94.8 |
H28年 | 359 | 58 | 33 | 94.2 |
96.5 |
下関市は9月7日、老朽化のため建て替え中の火の山展望台が、入札不調(入札業者はあったが予定価格よりも高額)になったと議会へ報告がありました。近年、博物館や本館耐震化工事契約など不調ということが起きています。
また、下関市では2013年9月に全国の消防本部が実施した消防緊急無線デジタル化整備工事を沖電気工業と13億6500万円で契約を結び、昨年2月に工事は完了しましたが、この契約が公正取引委員会の調査で電気設備全国大手5社の談合であることが発覚し、下関市は契約に基づき契約金額の2割・2億7300万円を沖電気工業に請求すると議会報告がありました。東京で行われた民間の談合であり、下関市で見抜くことは難しい事案ですが、下関市の契約で談合が行われたことは事実です。
更に、港湾局の工事契約報告の一つに、条件付き一般競争入札を行ったが、応札したのは1社のみで落札価格は99・9%というものがありました。近年、業者側の積算能力が飛躍的に向上し行政側の予定価格に近いものとなっていますが、複数応札のみのでは、落札率が98~99%というものは、ありません。競争性の担保をどうすべきか、疑問に思います。
9月議会一般質問で質したことをお伝えします
原因は技術労働者の不足など
不調や1社応札が増えている原因について、下関市の答弁は、「正確には把握していないが、早期発注により業者が応札を絞っていることと、技術労働者の不足が考えられる」とのことです。
法律は「競争入札」が基本です。競争性の低下は法律に背くものです。
東京オリンピックの建設特需に伴い建設コストが上昇しているため、伸ばせる公共工事はオリンピック後まで先延ばしすることを考えている自治体もあります。
技術労働者の不足は、政府や大企業が進めている労働者の不安定雇用に起因しています。非正規雇用をやめて正規雇用を増やさない限り、この現象に歯止めをかけることはできません。
安倍内閣が進める労働基準法の改悪は許せません。
関門航路の浚渫を視察
10月20日、選挙中ですが、市議会建設消防委員会は、国交省九州整備局の協力で船上から関門航路の浚渫作業を視察しました。
関門航路は現在水深14m化が進められいます。浚渫土砂は、周防灘方面は、北九州空港の埋め立てに、響灘方面は、下関沖合人工島に使われています。
浚渫は「海翔丸」という専用船で行われていました。
関門航路は、以前にも報告しましたが、自然のままでは水深6mです。そのためには浚渫も必要ですが、10年間で航路に1mの土砂が堆積します。このため絶えず浚渫が必要と言われていますが、現行の方法を繰り返せば、いつかは浚渫土砂の搬入場所がなくなります。巨視的に見ても関門航路はどうあるべきか、国政も自治体も真剣に考える必要があります。
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