下関地裁
国がじん肺と認定したものを認めず
あきれた判決に職場を知る市民から怒りの声
下請けや孫請けとして三菱の粉じん職場で働き、国から職業病である「じん肺」の認定を受けた労働者4人(内1人は遺族)が、三菱の管理責任を問い損害賠償を求めた訴訟の判決が6月27日、下関地裁でありました。
判決はなんと、「4人ともじん肺患者ではないから賠償請求を棄却する」というのです。 即ち、国がじん肺患者として労災保険を適用しているのに、裁判長は「じん肺ではない」と断定したのです。まさに異例、特異な判決です。 造船職場は、本工、下請けなどが混在して働いているところです。それ故に、じん肺は本工も下請け労働者も患っています。裁判官は、そのことをしっかり検証したのでしょうか。
私の父は炭鉱でじん肺を患い10年の入院生活の末、他界しました。重症化したじん肺患者の日常がどのようなものか。身に染みてわかります。原告の方々は、父と同じ症状です。肺の機能が低下しているからまっとうに歩けない。だから昔は「よろけ」と揶揄されました。ひどくなると、酸素ボンベが手放せなくなります。原告の方々は、父と同じ症状です。裁判官は、こうした症状まで研究し原告と接してきたのでしょうか。
裁判官は、三菱が依頼した医師の証言だけを認め原告を診断した複数の医師の証言をまったく無視していると弁護士は言っています。昔は公然と「三菱は国家なり」と言ってきました。国である「三菱」に逆らうなというのが判決の本音のように思えます。
絶対に理不尽な裁判は許せません。 原告のみなさんは高裁に控訴します。これからも支援を。
7月4日 不当判決に対する抗議集会。
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もしも市役所が被災したら
下関市 住民票などのデータは 遠隔地の民間業者が保管
東日本大震災で大槌町などいくつかの市町村では役所が被災し、住民基本台帳(住民票)や戸籍など重要な電算データを失いました。これは戦時中、空襲で役所が全焼し書類がなくなって以来の出来事です。
この復元をどうするか大変な問題になりました。ところがしばらくして民間業者がバックアップデータを持っていることがわかりました。個人情報については外部に流失させてはならないというのが鉄則です。
では下関ではどうなっているのか。6月20日の一般質問で糺しました。 「1週間に一度、遠隔地の信頼のおける情報処理の会社に送り保管してもらっている。被災した場合、1週間分のデータを失うがあとは復元できる」との市の回答です。
確かに市役所が被災し戸籍や住民票が全滅したら大変ですが、問題はデータの保管を民間に任せていることです。
特に今は「住基コード」ができて国民に背番号がついています。流出させることも容易になっています。 プライバシーの保護をどうするのか、改めて論議することがこの分野でも求められています。
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下関 土砂災害警戒区域3997箇所
山口県は、5月末までに老人ホームや病院など避難時に援助を必要とする施設を土砂災害警戒区域に追加しました。指定区域は県全体では21,223箇所です。そのうち下関市は3,997箇所になっています。
土砂災害警戒区域に指定されると、市町村は避難場所や避難経路などを記したハザードマップの作成が義務づけられます。
共産党市議団は一般質問で適切な避難場所や避難経路を市民の合意のもとに決めるとともに避難経路については誰でもわかるような標識なども設置するよう求めています。 東日本大震災を受けて下関市も標識の設置など、いくつかの点で従来より前向きな答弁をしています。 防災計画などよく読んで市民の考えを伝えましょう。
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