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乃木浜総合公園親水広場の水
実は下水処理水の有効活用ではない!?
2号線(通称・小月バイパス)から海側に入ると乃木浜総合公園や下水道山陽終末処理場があります。
山陽終末処理場は、隣接する干潟に下水の処理水を流すために最新の技術を集めてつくられ平成7年に完成しました。その後、高度処理された下水は安全だとして、隣接する公園の親水プールにも使われるようになりました。
下関市のホームページでは現在、次のように市民に紹介されています。「平成16年5月に、隣接する山陽終末処理場で高度処理された処理水を有効利用した親水広場が完成し、オープン以来、天気のよい日は子供たちで、大変にぎわっています。」公園内に設置した掲示板にも同様のことが書かれています。そして、この取り組みは国から表彰もされています。ところが実は下水道の処理水は使われず大半は上水道の水が使われているのです。
親水広場(下関市のホームページより)
公園内の掲示板も「高度に処理された水を利用」とあります。
下痢を引き起こす原虫で水質検査の変更
そのことを市民に知らすべきでは
下水の処理水だけが使われていたのは、平成16年度だけ。平成17年度から平成19年度までは、完全に上水道だけ。その後は、上水でプールを満たし蒸発などで減少する水を下水の処理水でまかなっているとのことです。
その理由は、下痢を引き起こすクリプトスポリジウムという原虫に対する国の規制が強化されたためだということです。この原虫は河川・湖沼などに生息し塩素消毒に対して強い耐性があるため水道水からヒトの体内に入る可能性があり対策が強化されたための変更処置と下関市は説明しますが、それでは、現在も上水を主要に使う理由はなんなのでしょう。また、下水にもクリプトスポリジウムが混じる可能性はないのでしょうか。そうであれば、下水の処理水を放流する場所は干潟です。貝や小魚…大切な海です。
いずれにしても、こうしたことが市民に知らされず、ホームページや掲示板を使って、あたかも下水の高度処理水を有効活用しているという「宣伝」は頂けません。
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