来年度予算編成
市財政一段と厳しく歳出カット9億円
来年度予算の編成作業が始まっています。
市財政当局が示した数字によると、一般財源ベースで平成22年度の歳出見込みは734億円。これに対して歳入見込みは694億円と40億円不足します。
このため下関市では、基金(貯金)を31億円取り崩し、歳出を9億円カットする基本方針です。
また決算重視を公約した中尾市長は、20年度事業において経費節減または財源確保を行なった部局に対して、予算の追加配分をする「インセンティブ予算」を導入するとしています。
予算編成作業は、今後、各部局の要求書に基づく財政部長ヒアリングなどがあり、1月下旬以降に市長査定が行われ、2月下旬までに完成し3月の市議会に上程されます。
この手順は従来通りのやり方です。果たしてそれで良いのでしょうか。
市民に公開した論議 事業仕分けを!
国政では民主党政権が事業の是非を論議し廃止や見直しを検討する「事業仕分け」というものを設け公開しています。
このやり方は全国幾つかの市町村で行っている予算編成過程を有権者に公開し、また、その是非も問うと言う自治の基本に従ったやり方に学んだものです。9億円をどうしてカットするのか。有権者の目線を大切にしながら決めていくことが大切です。
このままだと市民の福祉や教育ばかりカットされムダな大型公共事業が温存されかねません。
市長や議員が率先して身を削れ!
退職金 北九州市長は廃止 宇部市長は大幅減額
市長の高額退職金が全国で問題となっています。下関市長も4年間で約3千万円です。
こうした退職金について、すでに仙台、名古屋、浜松や熱海などは廃止しています。また、千葉市や尼崎市などでは半分以下に大幅に減額しています。
近隣でも北九州市は12月市議会に市長退職金(4年間3859万円)の廃止条例が提出されるそうです。宇部市は大幅な減額条例案が9月市議会に提出され継続審査となっています。下関市長も退職金を廃止すべきです。
また、共産党市議団は議員の報酬を1割カットするよう提起していますが、実現できれば、4年間で1億円以上節約することができます。
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危機的な下関の農業・水産
二つのグラフは「山口県統計年表」によって作成した下関市の農家数の変遷と漁獲量の推移です。
農業も漁業も急速に衰退しています。
農業は「つくれば作るほど赤字」という農政に問題があります。世界と比較しても農業分野への税金投入が少ないのが実態です。
漁業の場合は経済水域の変更に伴う魚場の減少や輸入魚による低価格の押しつけ、自然破壊による沿岸漁業の減少などいくつもの原因があげられます。
また、農・漁業ともソフトの充実ではなくダムや道路、港の整備などゼネコンを潤すハード主体の政治が続けられていることも問題です。
農・漁業を潰して国はありません。現在、農・漁業者がいなくなる危機的状況となっています。農・漁民の声をしっかり聞いて「個別保障」や「休業補償」などの制度を創設していくことが必要です。
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